ホームセンターをわずか一年半で退職した理由
37歳の男性です。新卒でホームセンターに就職しました。その後、ホームセンターで身に着けた商品知識を活かして、包装関係の卸売会社の営業職へ転職し、ルートセールスを経験しました。
転職先の卸売会社の取扱商材は、業務用ラップ、プラスチックの食器トレー、輪ゴム、セロハンテープなどの消耗品と包装機械でした。主な取引先は市場やスーパー、個人営業のお店で、私は大阪市内の他、堺市、松原市を担当し、ルートセールス兼商品の配達を行っていました。
肩書こそルートセールスでしたが、実際は配達業務がほとんどで、得意先と商談する機会は少なかったです。毎日、数件配達し、事務所へ戻ると事務作業のくり返しで、あまりやりがいを感じることができませんでした。
給与は成果報酬ではなく、売上を上げても給与に反映することはありませんでした。ボーナスも寸志程度だったので、給与面が不満で退職される方が多かったです。
営業なので、お客様との電話のやり取りはつき物ですが、会社では月5000円までしか負担してくれませんでした。高速道路も経費節約のため、極力利用しないようにとの方針でした。
そのせいで、経費を意識するあまり、お客様との連絡のやり取りもろくにできず、要件があると、得意先まで行って話をするなど非効率さも目立つようになりました。
そのうちに経費削減のため事務員も減らすようになりました。将来が不安になり、わずか一年半でこの会社を退職しました。
半年かかった異業種への転職
前職よりも良い待遇の会社に行きたいと強く思い、前職よりも規模の大きい会社を探すことにしました。もともと人に提案する仕事がしたかったこともあって、次も営業の仕事をしたいと考えました。
中でも、職場改善や人にアドバイスをする人材業界に惹かれ、この業界中心に転職先を探しました。
転職活動に利用したのは、ハローワークや転職サイトが中心でした。「未経験歓迎」の求人を片っ端から当たりましたが、「未経験歓迎」の求人でも異業種からの転職には厳しかったです。
書類選考の段階で落選することが多く、法人営業の経験が十分ではなかった私にとって、ハードルが高かったと思います。特に大手企業については全滅でした。
最初は正社員で応募していました。応募書類を何度も書き直しましたが、それでも希望する会社の面接には進めませんでした。
あまりにも選考が進まず、日々、生活資金が減っていくのを見るうちに、追い詰められた気持ちになることもありました。それでも諦めずに応募を続けました。
最後に、「一度冷静になろう」と考えました。
自分は前職でも役職がない営業で、キャリアも一年半しかありません。自分の経歴を考えると、正社員での採用は難しいと判断し、「正社員登用あり」の条件の契約社員の求人も視野に入れるようになりました。
また希望条件も見直しました。純粋に「この仕事をやりたい」と思える会社だけに絞り、中小企業へも積極的に応募するようにしました。その結果、ようやく、ある企業の子会社の最終面接までたどり着くことができました。
そして自分の「この仕事をやりたい」という強い気持ちを伝えた結果、幸運にもこの会社から内定をいただくことができたのです。
契約社員だったのがネックでしたが、どうしてもこの仕事がやりたかったので迷うことなく、この会社を選びました。内定をいただいた会社での配属先は、本社の人材派遣部門で、主に既存得意先への営業と登録者の面談をする仕事でした。
前職では、主に配達がメインだったので、それまでと全く異なる仕事には不安もありましたが、やってみたいという気持ちの方が強く、ここでがんばってみようと決意しました。ここまで、たどり着く道のりは長かったです。
転職活動で学んだことと転職活動での後悔
この転職で、高望みしていると失敗することと、キャリアが浅い場合は正社員だけにこだわらずに契約社員も視野に入れるべきだったことの2点を学びました。
また、私は転職サイトやハローワークを利用していましたが、転職エージェントも活用すべきだったと後悔しています。転職エージェントを活用することで、もっと自分に合う会社や自分では気づかない弱点をアドバイスいただけたかもしれません。
異業種への転職は、最終的には成功しましたが、約半年もかかりました。退職後の転職活動だったので、その間は収入がなく、正直かなり辛い経験でした。
就職活動をしている間に貯金もほぼなくなりました。無計画のままの転職だったため、転職の状況をわかっていませんでしたし、下調べや事前準備もしていなかったことから失敗の連続でした。
転職をする際にはもっと綿密に計画を立てて、難しくても在職中にするべきだったと後悔しています。