1級土木施工管理技士を取得するまで・取得してから

仕事に役立つヒントが見つかる!会社員の体験談

1級土木施工管理技士を取得するまで・取得してから

造成工事

最初に2級土木施工管理技士を取得

43歳男性です。主に公共事業を行う総合建設会社に勤務しています。勤務先は、大手ゼネコンや中規模会社の下請として、道路に付随する橋梁、ボックスカルバート、擁壁、造成工事などコンクリート構造物を施工する案件を請け負っています。

下請けではなく、市、県の公共工事を入札して元請として工事を行うこともあります。そのような案件では、現場管理も仕事です。

私は29歳までは別の建設会社の土木作業員でした。当時の現場監督は測量器械とカメラと黒板を置いてどこかへ出かけてしまう人でした。そうなると現場の作業が進まなくなるため、私が現場施工管理を覚えて、測量の丁張掛けをして写真を撮りながら、バックホウに乗って掘削して側溝並べなども行っていました。

この時に2級土木施工管理技士を取得しました。土方の親方として長い間、土木作業を体験し、仕事を覚えつくし、だんだんとその仕事に飽きてしまいました。私生活では、28歳でよい人を見つけて結婚して、子供ができた頃のことでした。

私は、今後のために次に何をするかを考え始め、もっと大きな会社で働くか独立するか迷いました。

ちょうどその頃、同じアパートにたまたま現在の勤務先に勤める人が住んでいました。その人には、私と同じように子供が一人いたことから仲良くなり、その人の紹介で今の会社に型枠大工の見習いとして入社しました。平成15年のことでした。

入社すると、現場仕事ができる資格を持っている人材がちょうど欲しかったとのことで、2級土木を持っていた私はすぐに役所仕事を担当させられました。元請業務があるときは現場監督を担当し、元請業務がないときは型枠大工を覚えていくといった状態でした。前の会社での経験がここでかなり生かされました

土木工事の世話役だった私は、型枠大工の仕事と並行して、たまに重機作業などもしていたので、重宝されました。入社直後はちょっとしたいじめもありましたが、入社3か月で二本線のヘルメットになり、いじめていた先輩らが「これからよろしくお願いします」と私の実力を認めるようになったときは面白かったです。

仕事を覚えるのが好きだった私は、型枠大工の世話役にもなりました。入札が取れるのは年に数回でしたが、そんな時には現場代理人として現場監督の仕事をして、下請けさんに聞きながら書類整理も覚えました。2年くらいこんな感じで仕事をしていたのですが、30歳の頃、「もっと上の資格がほしい」と思うようになりました。

1級土木施工管理技士を取得しようと考えた理由

会社では公共工事の入札をしていましたが、2級土木の資格だけでは2500万円以上の仕事の現場代理人にはなれません。「勉強して上の資格を取ろう!」と思い、社長に気持ちを伝えました、

社長は「会社で学費を払うから、日建学院に通わないか?」と勧めてくれました。日建学院というのは資格を取るための学校です。

でも私は、自分が取得する資格なので自分の力で取りたい気持ちが強く、会社から学校に通わせてもらうのではなく、独学で勉強して資格を取るつもりであることを社長に伝えました。

それからは毎日、現場に行くまでの自分が運転しない時の通勤時間や10時の休憩、昼休み、15時の休憩、帰りの通勤時間など空いた時間を使って、自分で買ってきた参考書を読んで勉強しましたね。

半年くらい勉強の毎日をくり返して、施工管理の知識を深めていきました。そして試験の日を迎え、緊張の中、学科試験と実施試験を受験しました。

学科試験は参考書を読んで覚えておけば簡単でした、覚える気があれば大丈夫です。2級土木施工管理技士の受験内容が少し難しくなったくらいでしたね。

実施試験は論文です。論文対策として、参考書の良い論文例を覚える勉強をしていましたが、これが失敗でした。実施試験にはテーマがあり、品質管理、工程管理、安全管理、出来形管理、その他に分かれています。

よく出題されるのは、品質か工程か安全と聞いて、その三つに絞って論文例を覚えて、論文を書いたのですが、学科試験は受かったのに、実施試験で落ちて不合格になりました。かなりショックで勉強不足を反省しました。

再度のチャレンジ

次の試験までの一年間、合格は保留です、学科試験には合格したので、次の試験は実施試験のみの受験となります。一年間、品質、工程、安全の論文を覚えられるようにがんばりました。

この期間には役所仕事を担当していて、4000平方メートルの盛土工事の現場監督をしてました。そしてついに一年が経ち、実施試験の受験日を迎えました。

これで落ちれば次は、学科試験から受けなおさなくてはなりません。会社からの信用も下がります。一回目は落ちても、まあ一回目だし…という空気もありましたが、今回は落ちることができません。かなりのプレッシャーでした。

さて、試験開始!なんと実施試験のテーマは、ずっと勉強していたのとは全く違う「出来形管理について施工したことを書きなさい」でした。頭が真っ白になりました。何を書いたらいいか全く分かりません。

しかたないので、ついこの前の盛土工事について書こうと決めました。消し跡が残るくらい、何回も消しゴムで消し、思い出しながら論文を書きました。施工管理の用語を使って書くことだけは注意しました。試験時間をぜんぶ使ってなんとか書き終えることができました。

盛土の出来形なので、盛土が完成した時の天端の幅を確保するために法尻のラインを設計値より100mmセットバックしたことや、高巻き出しにならないように巻き出し管理棒を設置し巻き出し厚を管理したことなどについて、施工管理用語を絡めて書きました。

実施試験の結果発表日が来ました。合格可否はパソコンで確認できます。大学の合格発表のように番号が並んでいて、自分の番号があれば合格です。必死で書いた論文です。私の番号を画面に見つけたときは、飛び上がって喜びました。高校受験の合格発表よりも感動しました。

1級土木施工管理技士を取得してから

この日からは1級土木を取得してるってことで、社内でかなり重宝されるようになりました。あれから14年経った現在も現場監督をやってます。現場代理人として他の業者さんとも知り合いが増え、隣の現場監督と同じ立場で仕事をしています。給料もアップし今は役職がついています。

自分の経験から、実施試験は自分が実際にやった工事を書いた方が、リアリティがあって評価されるんじゃないかと思います。ぜひ参考にしてください。