ルールがなさ過ぎて仕事がやりづらかった!ー 物流会社での体験談

仕事に役立つヒントが見つかる!会社員の体験談

ルールがなさ過ぎて仕事がやりづらかった!ー 物流会社での体験談

扉

以前に勤めていた物流会社で、私は倉庫作業を担当していました。30歳から42歳まで働いたので、12年間その会社で仕事をしたことになります。

1. 決まり事がなさすぎる職場で・・・

勤め始めた頃は、あまりうるさいことを言われない職場で、仕事がやりやすいと感じていました。ところが、年数を重ねるにつれて、決まり事がなさすぎる点や適当すぎる点に弊害を感じるようになっていきました。

この会社では、倉庫作業する現場は一階にあり、事務所は二階にありました。私は一階の現場で、毎日、フォークリフトに乗って作業していました。

事務所に行くには階段を上がらないといけなかったので、連絡が取りにくく、伝票などの行き違いの問題がありました。

物流会社なので、現場も事務所も一階にしてくれたら、お互いの連絡が密にできるのに…と私は思っていました。また、お客様が来られたときも、二階まで階段を上がっていただかなくてはならないので気の毒でした。

この物流会社は、親会社の物流業務を行う会社でした。荷主は親会社です。私が働き始めた当初は、上司であった所長が荷主との連絡を行っていました。所長が定年退職した後は、事務員さんが荷主との連絡を担当するようになりました。

事務員さんが荷主との連絡役を務めるようになって、私にいろんな質問をしてくるようになりました。たとえば、
「1つのパレットに2明細乗っていることがありますか?」とか
「○○の商品てどんなんですか?」
のような質問です。

現場での作業中、いきなりそのようなことを聞かれて、私は戸惑いました。荷主さんからどういう話があって、私にそんなことを聞くのか質問の意図がわかりません。しかも同じような質問を何度もするのです。

私は、なぜそんな話の展開になるのかを知りたいと思いました。背景を知らずに、単発の質問に答えるだけであるため、毎回同じことのくり返しになっていると思ったのです。

2. 私が会社の上層部に提案した3つのこと

そこで、作業が一区切りついたときに話をしようと二階の事務所に行くと、席におらず、「今、席を外しています」と言われたりします。「今日は休みです」と言われることもありました。

わざわざ二階に上がって、「休み」と言われたときには腹立たしい思いをしたものです。

私と事務員さんの間でなかなか話をする機会もないまま、質問だけされることに、私は次第にイライラするようになりました。急に質問されたときにイラついて、「電話を代わってくれ」と言ったこともありました。

仕事の立場としては、私は現場の責任者でした。事務員さんは一介のパート社員という立場でした。何も知らされずに事務員さんの指示で動く立場であるのに、私が責任者というのはおかしいと思いました。

このような状況を考えて、私は会社の上層部に以下の三点を提案しました。

1.荷主の親会社の担当者と私が事務員さんを通さずに直接業務内容の連絡をやり取りする。
2.社員の休み、外出などの席外しは事務所にあるホワイトボードに記入する。
3.事務員さんが連絡を行うのであれば、私を責任者にするのではなく、事務員さんに権限を与えるべきである。

まず1に関しては、この会社で働いていた時に私が感じていた最大の問題点でありました。どういうことを荷主さんに言われて、何を望まれているのかが質問されるだけでは全く伝わってきませんでした。質問だけされて、私は答えるだけというくり返しでした。私に事細かく説明するのが面倒くさかっただけなのかもしれません。

2に関しては、一階の現場には私一人だけがいました。二階の事務所には事務員さんから偉いさんまで揃っていました。二階の事務所の人には、誰が出勤していて誰が休みかが一目瞭然でわかります。一階の私には事務所の状況がわかりません。情報共有のためにホワイトボードに書いてほしいと思いました。

事務員さんに用事があって二階に上がったときに、事務員さんが席にいないことはよくありました。そのときに、単にトイレに行っているだけなのか、備品の買い出しで外出しているのかさえわからなくて、私は困っていたのです。

3については、いくら私が一人で現場作業をしているからと言っても、一番重要な荷主さんとの連絡ができないで、「何が責任者だ。何が主任だ。実際の仕事内容は事務員さんの部下にあたる立場だ。だから現状のやり方を変えないなら、事務員さんを私の上の立場にして、私に命令して仕事を遂行するべきだ」という思いだったのです。

3. 特に決まったルールがないというのは仕事がしにくい

このような提案をしたのですが、結果はどうだったかというと、私の提案は一つも受け入れられませんでした。

2については、事務員さんが休みの日は、私に内線で知らせるようにはなりました。ホワイトボードに書くというルールにはなりませんでした。

この会社に勤めていたときをふり返って思うことは、特に決まったルールがないというのは仕事がしにくいということです。ルールがなければ、細かいことにとらわれずに仕事がしやすいと感じるかもしれませんが、何か問題があった時にはかなり具合が悪いことになります。

会社に勤めている12年間の間に、私は主任になりました。

いきなり社長に「これからは主任」と言われたので、私は「一人作業で部下もいないですし、荷主さんとの連絡もしていないので、主任として何をすればいいのか会社の意図がよくわからないです」と答えました。

社長は「やることは今までと一緒である」と言うので、私は「主任」職を受けました。今までとやることが同じで給料が増えるのなら、「主任」でもいいと思ったのです。ただ、「主任」が何をする人なのかは、結局わからないままでした。

もしかすると、決まり事だらけで毎日窮屈な思いをして仕事をされている方には、私の話は「何を贅沢なことを言っているのだ」と感じられるかもしれません。ですが、あまりに適当すぎるのも業務遂行上は支障があることをわかっていただきたいと考えて書かせていただきました。

現状を変えられるか変えられないかは上司の判断ですが、現状で改善してほしいことがあるなら、とりあえず主張だけはした方がいいです。そうしないと自分が精神的にもしんどい思いをすることになります。