お客様に喜んでもらうにはまず笑顔で関わること

仕事に役立つヒントが見つかる!会社員の体験談

お客様に喜んでもらうにはまず笑顔で関わること

女性

基本は挨拶と笑顔

これは、私が18歳で初めて社会人となり、窓口でお仕事をしていた時の話です。学校とは違って、会社という上下関係のある組織で働くことは、私にとって初めての経験でした。

同期は一人もいません。周りの人は年上ばかりです。先輩は優しい一面、厳しくもあります。そんな中で、何を頼りにしていいかもわからず、社会人としての常識もなく、自分が何を分からないのかも含めて、分からないことだらけの状態でした。

基本は挨拶であることを徹底的に教育されました。

職場の人たちにはもちろん必ず挨拶しましたし、店を開けてから入ってこられる方、窓口に来られる方たちすべてに笑顔で挨拶するようにしました。

最初は、用件を聞くだけでも緊張していました。ですが、周りには温かく見守ってくださる雰囲気があったので、接客対応については、早い段階で比較的スムーズにできるようになりました。

接客対応の中で、相手がどのような方であっても笑顔で挨拶することが大事であることを学びました。

上司にだけ挨拶するわけではありません。お気に入りの人だけ、大事なお客様と呼ばれている人だけ、役職があってお偉い方だけでもありません。すべての人に笑顔での挨拶を心がけていました。

そのように心がけていると、仕事ができなくても、がんばる意欲を認めていただいて、
「笑顔がいいね」
と褒めていただけるようになりました。

そのようにして経験を積むうちに、お客様がどんな質問をしてこられようと落ち着いて対応できるようになりました。

自分にできることを行う

窓口で対応すべき業務の中にはもちろん専門的な内容もあります。ですので、お客様に「ありがとう」と言われる仕事ができるようには、業務によっては数年を要しました。

ただ、すべての業務ができなくても、信頼関係を築くことは可能ということを私は学びました。

たとえば、笑顔で挨拶したときに、相手の方の表情や声のトーンにも注意を向けるようにしました。

そして、「いつもとは何か違う」と感じれば声をかけたり、今の状況をお聞きしたりするようにしました。直接の経営指導はできなくても、その時に自分ができることを行うことで、信頼関係は築かれていきます。

また、「これも仕事のうちだから」という考え方ではなく、純粋に人として、自分ができることを考えて行うと喜んでもらえることに私は気づきました。

もちろん、お客様の問題を解決してあげることが一番大切なことです。ですが、では、淡々と解決さえすればお客様は喜ぶのかというと、そういうわけではありません。なぜかというと、人には感情があるからです。

自分の対応はいつもと変わらないのに、相手の方の受け取り方が違うこともあります。人によって、感じ方はさまざまです。お客様満足には、ルールや規則はないのです。

笑顔と真心で対応する

そのようなことを知った上での私のポリシーは、嘘をつかず、笑顔と真心で対応することです。笑顔を向けられてイヤな人はいません。ただし、笑顔にも種類があります。

感受性が豊かで敏感な人には、見せかけだけの不純な笑顔や対応は見抜かれてしまいます。口で上手に言っていても、その裏側で何を考えているのかが伝わってしまいます。

人は相手の人の顔だけを見て判断するのではなく、裏側に隠された感情も読み取ってしまうからです。

お客様満足について私が思うことは、相手を満足させることだけに焦点を当てるとうまくいかないということです。

相手を満足させることに重点を置きすぎると、「相手のためを思って」という独善にもなります。相手のためを思うことも大事ですが、人はそれぞれなので、相手の方がどこでどう満足するかも人それぞれです。

「お客様はなぜ満足してくれないのだろう?」という視点ではなく、一人ひとり違って当たり前ということを認識することがスタートラインだと思います。

お客様の不満に耳を傾ける

また、お客様が不満な場合は、どこが不満なのかを十分に聞くことによっても解決に近づいていきます。

また、お客様満足に悩むときにヒントになるのが、自分がお客になった時に「なぜ?」と疑問に感じることや違和感など、お客としての体験です。

そして、お客として疑問を感じるときは、疑問に思うことについて問い合わせしてみて、直接に話をしてみるようにしています。お客様に関わる以前に、自分自身の心持ちを気持ちよくしておくことが大事だと思うからです。

自分から多くの人と積極的に関わるようにすると、人はさまざまだということが実感できて、悩みが悩みでなくなることも多々あります。

お客様満足に悩まれている方は、自分がしたことのないことで、簡単に始められることがあれば、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。