5年後、10年後の将来を見据えた仕事で効率化を図る

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5年後、10年後の将来を見据えた仕事で効率化を図る

横断歩道

私は主にパチンコ業を生業としている企業に勤務しています。43歳男性です。パチンコ店店長を経て、現在、営業管理部に所属しています。

約20ある店舗の数値分析をして資料にまとめ、営業のバックアップとして各店舗にフィードバックするのが仕事です。社歴は20年です。

1. IT化の遅れによる非効率

私のいる営業管理部は本社にあります。本社の各部署では、社歴が長い人、もしくは各部署で仕事に長けている人材をヘッドハンティングしてきています。

ですので、本社の各部署の人材のスキルは高いと思います。しかし、それゆえに今までのやり方に固執し過ぎる傾向もあります。また、各部門のセクショナリズムも異常に高い状況です。

このようなことから、冷静な目で他社と比べると、IT関連では大きく遅れを取っていると感じています。

具体的にはシステム化に関わる点です。当社は会社の成長スピードに人材の確保・成長が長年にわたり、追いついていない状況でした。

そこで、くり返しの作業やシステム化できる所を洗い出して、経理・給与計算・労務管理・在庫管理等にシステムを導入した過去の経緯があります。ところが、結果としてはシステムを動かすための仕事が増えただけでした。

その一番の原因は、今までのやり方にこだわる年配の社員の存在です。

システム導入により、その年配社員は今まで自分がやってきた業務がなくなると感じたのか、頑なにシステムの利用を拒みました。そして、システムでできることを今まで通りのやり方で行いつづけました。

そして、その年配社員が手作業でした仕事を元に、システムを使える社員が同じことをもう一度、システムに反映させるという、非常に非効率的で生産性のないことが日々くり返されています。

会社全体としてこのようなことがあり、非常に効率の悪い企業だと感じています。

2. 毎日各店の数値を手作業で入力

私はこのような非効率なやり方に常々、疑問を持っていたので、自分の仕事については効率化を図りたいと考えていました。私は約20店舗の毎日の数値を管理しています。その数値管理にはエクセルを使用しています。

エクセルでの数値管理は、当社の店舗数が5店舗のときに始めたものです。

私がこの業務を引き継いだ時はそれから10年以上が経っていましたが、書式や項目が何も変わっていなくて、ビックリするというより、率直に全く成長していないと感じました。

パチンコ店にはホールコンピューター(以下、HC)という設備があります。ここから出力されてくる紙データを基に数値を入力しています。

毎日各店の数値を入力するだけで、1時間程度かかりました。もちろん人間がすることなので、入力間違い等も多々ある始末でした。

私は手間もかかるし、間違いも多いので、何とかこの問題を解消したいと考えました。思いついたのは、HCのデータをPCに転送し、マクロを使用して、そのデータをエクセルに取り込むという方法でした。

3. システム導入で毎日1時間の時間を節約

考え方としては良かったのですが、当社ではHCも数種類使用しているため、データの一元化ができずに結局、自作は諦めることになりました。最終的には、開発されたシステムを購入することになりました。

イニシャル費用が200万円。ランニング費用は一店舗当たり月額2万円です。費用はかかりますが、毎日1時間の時間を節約できています。毎日1時間なので、年間では365時間です。

当社は実労7時間ですので、年間で52日、約0.6人分の労働時間がなくなる計算です。まあ、実際は他の業務に取り組んでいますので、休めるわけでも人が減るわけでもないですけどね…。

経費削減ははっきりと数字でその効果を実感できます。また、目に見える経費は削りやすいです。

その一方で、時間の削減は目に見えるものではないので、なかなか進まないのだと思います。システムを導入する時は特にそうです。経費ばかりかかって…。なんて上司から言われることはざらです。

しかし、先程、数値で示させていただいたように、
一つの作業で○時間カットできる。
年間○時間になる。
これは社員何人分の年間労働時間に相当する。
と数字で見える化すれば、案外上司にも納得してもらいやすいですね。

また、「システム導入で年間1人分の労働時間が削減できます」なんてことを言うと、そばで聞いている年配社員はドキッとするかもしれませんね。

4. 10年後は今の仕事の三分の二はなくなる

個人的な考え方ですが、10年後は今の仕事の三分の二はなくなると思います。単純に人員も三分の二で済みます。

残った三分の一の人材でシステムを運営管理する時代がやってくると感じています。今、システムに嫌悪感を示している人はそのうち、自然淘汰されていくでしょうね。

そう考えると、目の前のことも大事ですが、5年後、10年後の将来を見据えた仕事のやり方を模索していくことは重要だと思います。