社内を「お客様」と思って仕事をした結果、正社員への道が開けた

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社内を「お客様」と思って仕事をした結果、正社員への道が開けた

女性社員

35歳を過ぎてはじめての事務職

子どもが3歳になった頃。それまで専業主婦だった私は、娘を保育園へ預けてパートで働くようになりました。35歳を過ぎてはじめての事務職。配属先は総務です。

子どもが生まれる前は、接客業をしていた私にとって、お客様とは外の人。サービスを求めにお店へやってくるお客様に向けて、懸命に耳を傾けできる限りのことをする。そして満足をしていただくことが、自分自身のモチベーションへつながると信じていました。

事務職は今まで味わったことのないまったくの別世界でした。仕事が個々に完結していくのです。

お客様相手ではなく、社内の人だけを相手に仕事をするという環境は、私にとって初めてでしたので、正直戸惑いました。

が、ある時に気がついたのです。

たとえ事務職だからと言っても、毎日いろんな人と関わって仕事をする。その人たちを「お客様」のように思って、満足いただけるように対応をすればいいのではないかと。

ただ、ひたすら事務仕事に打ち込むよりも、まわりに喜んでもらえることで自分のモチベーションをあげたかったのです。

接客業にとって、「お客様」は「神様」という教育を受けて働いてきたので、そうすると、職場の人たちはすべて大事な「神様」となります。事務仕事の中でできることは限られていますので、その中でできることを考えました。

社内を「お客様」と思って仕事をした結果、正社員への道が開けた

そこで、たどりついたのが接客業の基本である
「どんな時も仕事を任されたら、即引き受ける。スピードを持って対応する。笑顔を大事にする。気持ちよく動く」でした。

接客業でお客様相手にしていたことを社内の人にも同じようにするのです。

どんな時もです。いつも同じメンバーの中で働いていると、正直、文句を言いたい時も愚痴りたい時もでてきますが、「お客様」が相手なので、絶対に悪いことは口にしないと決めました。

(事務職で働いていると、すぐにいろんな噂が流れるというのもあるのですが…)

働きはじめた当初は、事務仕事ができず、時間がかかることもありました。しかし、任されたら「即対応」をいつも心がけていたので、自然と仕事が早くなりました。

そして、それまでの事務職の方たちが自分のペースで任された仕事をしていたからでしょうか。

任されたことを気持ちよく瞬時にこなす「パート」がとても珍しかったようで、部署を超えて役員や社長からも仕事を任されるようになっていきました。その結果、正社員への道も開けました。

自分の体験をもとに思うこと

もし、接客業で働いてきた人が、生活スタイルの変化で仕事を変えざるえなくなった時に、今まで経験をしてこなかった事務職というのは正直ハードルが高いかもしれません。

また、長年、専業主婦として社会に出ていない方もどのように働いていいのかはじめは戸惑うことでしょう。

私が経験をしたことをもとにお勧めさせていただくとしたら、やはりどんな状況でも相手を「お客様」のように思って、心を配り、対応することが大事なのではないかと思います。

たとえ、事務職でもまわりにいる人はみな「お客様」と思えば、常に新しい発見ややりがいを感じることもできるはずです。

仕事はある程度時間が経ち、慣れてきたら誰でもできるようになります。そこで、誰でもできる仕事にプラスアルファをつけるかどうかで、社内の信用も大きく変わってきます。

また、そうすることで、自分自身も楽しくなってくるはずです。

どんな場所でも、必ず関わっていく相手がいます。これからは、ロボットでなんでもできる時代が来ると言われていますが、人間だからできることもあるはずです。

相手に気持ちよく過ごしてもらえれば、結果として、自分にもプラスとなって大きく返ってくることもあります。どんな状況でもできることを考えて行動することは、絶対に無駄になることはないと思っています。

接客業で培った「お客様」に喜んでもらえる仕事をする。これは、どんな分野でも、どんな環境でも通じるものであると信じています。