都内のコンサル系の会社に勤務する30代男性です。私が中小企業診断士を取得しようと思ったきっかけは、20代の頃に交通事故によって大怪我を負ったことでした。
(1) 時間をかけて取り組み、財務・会計が得意科目に
長期間のリハビリが必要であったため、その間何か勉強をして資格を取ろうと考えました。そして、憧れであったコンサルタントの仕事に就くため、中小企業診断士の勉強を始めました。
診断士の学習は、リハビリ期間中に資格予備校に通い、1年間強受験に専念しました。
診断士の1次試験は7科目あるため幅が広く、学習が大変だとよく言われます。ただ、私の場合はむしろ逆でした。
飽きっぽく集中力の切れやすい私は、企業経営理論の勉強に飽きたら運営管理、運営管理に飽きたら経営法務というような学習スタイルが可能であったことが、勉強を継続できた要因だと考えています。
しかし、その中でも苦労したのは財務・会計でした。
元々簿記の知識もなかったため、初めは苦手科目と位置付け、他の科目で補えばよいと考えました。
しかし、財務・会計は2次試験では得点源になるという話を聞き、日商簿記2級の勉強と合わせて、最も時間をかけて取り組んだことで、最終的には得意科目となりました。
診断士の1次試験は、基本的に勉強時間が結果に反映されやすい試験だと思います。
現に、受験に専念しており時間のあった私は通っていた予備校の模試で1位になりました。(現在はない予備校であり、母数も多くはなかったのですが)
(2) ストレート合格を狙うなら早めに2次試験対策を
その一方で、2次試験は沢山勉強すれば、必ず結果が出るというわけでもないと思います。
当時の予備校の講師が「実務経験のある人ほど自分の経験を回答に織り込んでしまい、試験委員の狙いとは異なることを書いてしまう」と言っていました。正にその通りだと思います。
基本的には問題文をよく読み込み、1次試験で培った知識に当てはめ、回答を導き出すというアプローチが大切なのだろうと思います。
一緒に勉強をしていて優秀だなぁと感じていた人も、上述した落とし穴にはまり、点数を伸ばせていなかったことを覚えています。
受験に専念できた私は、1次試験突破に手応えを感じはじめた後、合間に2次試験の勉強も行っていました。
2次試験の勉強はとにかく過去問や問題集を繰り返し説きました。
その際、すべて文章に起こそうとすると時間がかかるので、ロジックを組み立てたらキーワードを書き出すという作業を繰り返していました。
結果的に受験に専念していた私はストレート合格を果たすことができました。
診断士は社会人の受験者が大半であるため、私のケースはあまり参考にならないかもしれませんが、ストレート合格を狙うコツは、やはり早めに2次試験の対策に取り組むことだと思います。
(3) 1次試験で得た知識を活用。コンサル部門へ異動
診断士合格後、私は現在の会社に就職することができました。入社後数年間は、企画管理部門で働くことになりました。
そこでは、各部門の業績評価のための管理会計制度構築や、情報・リスク管理、ホームページのアクセス分析など様々な業務に携わりました。
いずれの業務も初めはわからないことだらけでしたが、右も左もわからない状態というわけではありませんでした。
それぞれの業務で1次試験で得た知識は確実に役に立ちました。
業績評価では財務・会計、情報・リスク管理では経営法務、アクセス分析では経営情報システムといった具合です。
おかげで器用に業務をこなすという評価をもらい、給与も年々大きく増えていきました。
その後は、兼ねてからの希望であったコンサル部門への異動が叶い、現在は主任コンサルタントとして企業のコンサルティングや研修の講師などの業務を行っています。
コンサル会社や金融機関等に勤める人にとって中小企業診断士資格が役立つのはもちろんです。
それだけでなく、さまざまな分野の知識や論理的思考力の身につく今日診断士試験の勉強は、それ以外の事業会社に勤める人にとっても確実に役立つと思います。
20代なら読みたい
→ ・20代前半で中小企業診断士に合格。コンサルティング会社に転職
→ ・20代前半で中小企業診断士を取得した公務員の合格体験談
→ ・私が20代での中小企業診断士取得で得たメリット
→ ・20代女性-中小企業診断士の資格取得で経理からM&A仲介の世界へ
→ ・20代女性の中小企業診断士資格取得-公的支援機関への転職に成功
→ ・コンサルタントとしてスキルアップするため中小企業診断士を取得
30代なら読みたい
→ ・中小企業診断士に合格して人生が一変-30代で合格した商社マンの体験
→ ・中小企業診断士の資格取得後の誤算-30代技術職男性
→ ・30代-中小企業診断士資格でリストラ対象社員から脱皮
→ ・30代システム会社営業職-独学で中小企業診断士にストレート合格した方法
→ ・30代男性-養成課程に進み、中小企業診断士を取得し開業することで「社会復帰」
→ ・中小企業診断士を取得して上場企業への転職に成功
→ ・30代男性-論理的なマーケティング視点を得るため中小企業診断士を取得
→ ・30代男性-挫折後、6年ぶりの再チャレンジで中小企業診断士に合格
→ ・MBA取得後、中小企業の知識補完のために中小企業診断士を取得
→ ・30代男性。1年で中小企業診断士の1次試験に合格するために立てた”戦略”とは?
→ ・「ふぞろいな合格答案」で3回目に中小企業診断士に合格-30代男性の合格体験談
→ ・30代男性。4年目で中小企業診断士に合格したマーケティングエンジニアの勉強方法
40代なら読みたい
→ ・40代男性自営業。独学で中小企業診断士に一発合格
→ ・40代男性-費用は1万円弱。中小企業診断士試験に1次、2次とも無事一発合格
→ ・40代男性-ぬるま湯からの脱皮のために中小企業診断士を目指し、独学一発合格
女性におススメ
→ ・30代女性の中小企業診断士資格取得-仕事もプライベートも充実
→ ・本当にわかりやすい!「世界一わかりやすい財務諸表の授業」(並木秀明)
→ ・財務会計に役立つ-「新・現代会計入門」(伊藤邦雄・日本経済新聞出版)
→ ・財務会計の学習には「速習!日商簿記3級」(柴山政行)がお勧め!
→ ・「中小企業診断士 集中特訓 財務・会計 計算問題集」(TAC出版)
→ ・「中小企業診断士 最速合格のためのスピードテキスト 2財務会計編」(TAC出版)