転職の前にまずは今の自分の仕事内容を極める

仕事に役立つヒントが見つかる!会社員の体験談

転職の前にまずは今の自分の仕事内容を極める

女性

入社一年目で転職を考えた理由

27歳の女性です。

私は小売業の会社に事務職として就職し、経理部で5年間働きました。会社の方針は年功序列な感じで、20年近く働かなければ役職もつかないような会社でした。

私はその会社で、前任者が退職するタイミングで採用され、その方の業務を引継ぎました。しかし、引継ぎされた業務はとても複雑で、短期間で理解できるような内容ではありませんでした。

担当業務の中には、いくつかある拠点のまとめをするような役割もあり、責任もそれなりにありました。しかし、その会社では、一人の女性事務員だけがその業務を担当するというスタイルが長年続いていました。

そのために、その業務の内容を把握しているのは前任者ひとりだけという状況でした。

ですので、前任者が辞めてしまった後は、わからないことだらけで、とても苦労したことを覚えています。また、すべての責任が私にある状況になり、とてもプレッシャーでした。

上司や同僚のフォローも特になく、わからないことを誰にも聞けず、失敗もたくさんしてしまいました。

職場は男性中心の環境でした。そのためか、自分の仕事以外にお茶出しや掃除、洗濯等雑用業務もいろいろとありました。事務は女性の仕事という価値観だったのでしょう。

仕事内容がよくわからないので、理解することも含めて長時間じっくり取り組む必要がありました。それなのに、誰でもできるようなお茶くみ作業などにも時間を取られるため、とても仕事の効率が悪かったです。

そんな状況に納得がいかず、自分でしっかり仕事を回せるようになったら、すっぱり会社を辞めてしまおうと一年目のときに決心しました。それが転職を考え始めるきっかけとなりました。

仕事を次に活用できるスキルを身に着けるチャンスと考えた

とはいえ、仕事がうまくいかない原因を自分のせいではないかと考え、「自分は仕事ができないのではないか?」と悩んでもいました。

「仕事ができないまま、もし仮に転職できても、また同じように仕事のできない状況で悩むことになるのでは…?」と不安でした。

しかし、とりあえず今、目の前にある仕事ができるようになれば、次の会社でもそのスキルを活用できるのではないかと考えることにしました。

そして、簡単な事務作業であっても、次に活用できるスキルを身に着けるチャンスと前向きに考えて、とことん突き詰めて自力で勉強するようにしました。

たとえば、基本的なエクセルの使い方、メールの書き方、資料作成方法等です。

もちろん、経理の知識についても情報収集を怠りませんでした。今後、経理に携わらないとしても、経理側からの視点を知っていることで役立つことがあると考えたのです。

さらには、経営のことやお金の管理のことなど、そのときの自分には直接関係がないことにも興味を持つようにしました。

書籍を読むとか、インターネットから情報を得るなどして勉強するように心がけました。そして、そうした努力を続けたことが、新しいキャリアの下準備につながりました。

転職先としては、業種は違いますが、同じ職種の仕事を選びました。それと同時に、事務職の経験を生かしてクラウドソーシングでも今、同じような仕事をしています。

今、これまでの自分の経験をふり返って思います。自分が経験してきたことは必ず何かの役に立ちます。自分自身の仕事で直接、役立つこともあります。いろいろな方面にアンテナを張り巡らせて情報をもっていることで、自分以外の誰かの役に立てることもあります。

また、違う職種に就いたときに、自分が経験した職種の人の状況を理解することもできます。それができれば、コミュニケーションが円滑に進むこともあるでしょう。

転職を考えている方へのアドバイス

私からの転職を考えている方へのアドバイスです。

・まずは今の自分の仕事内容を極める。
・次に、周りの人の業務も理解する。
・そしてさらには、自分とは関係のない仕事についても調べてみる。

ということをしてみてください。調べる手段は、インターネットでもなんでも良いです。そうした努力を続けることで、より良い環境で仕事をするきっかけをつかむことができるかもしれません。

私は、そんな風に取り組むうちに仕事ができるようになりました。今は、仕事のストレスもなく、とても良い環境で仕事ができています。

仕事にはたくさんの種類があります。自分が知らない仕事は存在しないのも同然です。多くのことに興味を持ち、調べることが自分の可能性を広げます。

転職活動をするときに、今までとは違う職種を探すこともあるでしょうし、同じような仕事に就くこともあるでしょう。合わなかったら辞めてしまっても良いと思います。並行して違う仕事をしてみても良いのです。今の経験は必ずどこかで役に立つことを知っていただければと思います。