アパレルショップの年収とホテルの年収。転職した私の体験談

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アパレルショップの年収とホテルの年収。転職した私の体験談

女性

アパレルショップの販売職・バイヤー職から、ホテルのフロント係へ転職した私の体験をお話しします。転職前も転職後も、名前を出せば誰でも知っているような有名企業です。

休日がなく心身ともに疲弊したアパレルショップ勤務時代

勤めていたアパレルショップは、銀座の老舗店です。

ここで6年半、正社員として勤務しました。このショップには世界中から集められた「本当の一流品」が並んでいました。

もちろん値段も百貨店などとは違っていたため、販売する私たちも、日々商品知識を身につけるために勉強していました。

お店の年齢層は高かったのですが、毎日、上品なお客さまがお買い物を楽しまれていました。芸能人もよく来店していました。

ノルマはありませんでしたが、婦人服、紳士服、ジュエリー、家具という部署ごとに毎月の売上予算が組まれていて、他のスタッフと一緒に励まし合いながらがんばっていました。

その後、自分でも仕入れをしてみたくなって希望を出したところ、一年後にバイヤーに転向できました。

バイヤーとして商品の仕入れと同時に、カタログ撮影やディスプレーにも携わりました。イタリアへ年に数回、バッグやスカーフなどの買い付けに行くこともできました。

自分で買い付けた商品がお客さまに気に入ってもらえて、売上も上がり、達成感もやりがいもある日々でしたが、とにかく忙しくて24時間常に仕事のことばかり考えていました。

手元ではパソコンで現在の作業をしながら、頭では来シーズンのことを考えています。同時に国内外から自分宛の電話もひっきりなしに鳴りますし、上司や後輩からも話しかけられます。

役職手当ても出張手当てもあり、収入はどんどん上がりましたが、ほとんど休日がありません。

女子会も恋愛もできません。次第に心身ともに疲れてしまい、転職を考えるようになりました。

これまでのキャリアの活かし方をアピールして転職に成功

転職先を探していて、「とらばーゆ」のホームページでホテルのフロント係のポジションを見つけました。

特にホテル希望ではなかったのですが、好きな英語とイタリア語を使って、得意なコミュニケーションもできると考えました。

また、そのホテルはバイヤー時代に展示会などでも何度か利用していたホテルだったので、知っている場所という安心感もあり、未経験ながら応募することにしました。

グループ面接での質問は一般的な内容でした。

私は、ショップで働いてきたキャリアをどのように活かせるかという点と、多忙なアパレル時代で一度も病欠をしなかった点をアピールして、採用されました。

海外経験が豊富で語学堪能な方は、ホテルにはたくさんいると思ったので、その点については書類には書きましたが、面接ではあえて触れませんでした。

公私ともに充実していたホテル勤務時代

採用後はフロント係として配属されました。フロント係は全員、チェックイン・チェックアウト、ホテル内外の案内などを担当します。

また、それ以外に個々の役割が10種類ほど(部屋割り担当係、VIP係、会計担当など)あり、在職中すべてを担当させてもらえました。

毎日いろんなことが起こりました。もちろんクレームもありました。未経験で飛び込んだ世界だったので、自分のミスなどでヘコむことも多々ありましたが、その都度学び、経験して成長した気がします。

また、ヘコんでも制服を脱いだらリセットできました。仕事のことは忘れてプライベートも充実できる環境でした。

アパレルでの販売員時代、いろんなお客さまのお顔とお名前を覚えてきた経験は、転職先のホテルでも大いに役立ちました。

また、ショップで身につけた商品知識を活かして、お客さまの身の回りの持ち物のお話で盛り上がったことも数え切れません。

ホテル入社当初は契約社員でしたが、正社員採用に合格し、昇進も叶いました。ただし、ホテルでの待遇は、前職と比べると、お給料を含め全てダウンしました。

私は短期大学の英文科卒ですが、ホテルでのお給料は同年代と比べても下の方だったと思います。

でも、ホテルでの仕事は接客の勉強にもなりましたし、語学もブラッシュアップもできました。立ち居振る舞いや正しい日本語が学べて、とても充実していました。

このホテルには13年間勤続し、結婚退職しました。

アパレルショップに向く人、ホテルに向く人

これから転職を考えている方へのアドバイスとして、「それぞれの仕事に向くのはこんな人」という個人的な意見を書かせていただきます。

アパレルショップに向くのは…
・とにかくファッションが好きな方
・コミュニケーション能力がある方
・売上に貪欲な方

ホテルに向くのは…
・体力がある方
・おもてなし気質の方
・老若男女とお話ができる方

アパレルショップでの年収、ホテルでの年収

なお、参考までに勤めていた会社の規模と待遇はこんな感じでした。(いずれも在籍当時です)

・アパレルショップ:
従業員数100名。年収400万円(ボーナス、役職手当、出張手当含む)。
毎月4-5日公休。

・ホテル:
従業員数1,800名。年収250万円(ボーナス、残業代含む)。
毎月9公休。夜勤早番遅番のシフト制。

ふり返ると、アパレルショップでの勤務とホテルでの勤務は両極端でしたが、どちらの仕事もそれぞれに素晴らしい体験だったことは本当に幸せでした。

仕事や転職に何を求めるかは人それぞれです。

転職はしましたが、身を粉にして働いても翌日元気でいられる、体力のある若い時にアパレルショップでやりがいのある仕事ができたことも素晴らしい体験だったと感謝しています。