仕事の失敗を「誠意」で挽回

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仕事の失敗を「誠意」で挽回

誠意あるビジネスマン

私は、とあるガス会社に新卒採用され入社しました。
今3年が経過し、現在も日々の業務にあたっています。

これからお話させていただくのは、入社して2年ほどが過ぎた頃の失敗についてです。

お客様がガス料金を支払わないまま引っ越してしまった

ガス会社の仕事の一つとして、お客様へのガス販売があります。
販売をすると、もちろんガス料金が毎月発生します。
私はそのガス料金を回収するため、支払いの遅れているお客様へ毎月督促を行っていました。

そんなある日、いつも支払いが遅れがちなお客様と連絡が取れなくなってしまいました。
疑問に思い、お宅訪問すると、すでに部屋はもぬけの空。
お客様は連絡なく引っ越しをした後でした。

通常は、お客様から全額ガス料金を回収してから解約となります。
ですから、いわゆる「夜逃げ」を見逃してしまうのはあってはならないことなのです。

部屋の管理会社に連絡を取ると、お客様は一週間前に部屋を出たとのことでした。
事前に管理会社との連携をとっていれば、料金を回収できる時間が十分にあっただけに強く反省しました。

引っ越し先へ訪問

店長にこのことを報告すると、
「発生したミスをなかったことにするのはできないから、
これからどう挽回するかを考えなさい」

とのお言葉をいただきました。

私はそこから、ミスを挽回するために行動開始しました。

お客様とはすでに連絡がつながらないため、役所に確認を取るなどして、
どうにか引っ越し先を調べました。

また、管理会社とも密に連絡を取り、お客様に連絡をつけてもらえるようにお願いをしました。

情報収集の甲斐あって、お客様は同じ県内の実家に引っ越したことが判明。
すぐさま実家を訪問しました。

夕方に訪問すると、お父様が対応してくださいました。
最初は営業だと思われ、一切話を聞いてもらえずドアを閉められました。
そこで私は、以下の事を伝えました。

・突然お訪ねして申し訳ありません。今日は営業で訪問した訳ではありません。
・ご子息の○○様(お客様)のガス料金の件でお伺いいたしました。
・一度、息子様とお話をさせていただきたいのです。

最初のうちは、全く取り合ってはもらえませんでした。

「いつ来られても同じ。うちはそんなことは関係ない」

の主張を崩されることはありませんでした。

何度も訪問して誠意を伝えた

そこで、私は日を改めることにしました。

「今日は急でしたので、失礼します。
ですが、お客様がこちらに引っ越しされていますので、
こちらとしても料金を集金させていただきたいのです。
日を改めてお伺いさせさていただきますので、よろしくお願い致します」

それからは日を変え、来る日も来る日も訪問を重ね、お話をしていく中で、
遂にご家族様にもお話を聞いていただけるようになりました。

「あなたの誠意は伝わった。
だけど、息子は仕事で帰りが連日深夜だから、私から息子に話をつけておくよ」

それを聞いて、私は心から安堵しました。
そして数日後、訪問した際にガス料金を全額回収することができました。

店長に報告をすると、

「良かったね。どんな仕事でもそうだけど、最後に大切なのは誠意だよ。
引くところは引いてきちんとこちらの誠意を伝えることで、
良い結果は自ずとついてくるからね」

とのお言葉をいただきました。

この出来事から得た学び

ミスをした日から、挽回するまでにはそう簡単にはいきませんでした。
あらゆる手段で情報収集を行い、訪問を重ねました。

ですが、自分の努力以上に、このミスを通じて私は感じたことがあります。
それは、周りの方々の協力に助けられているとういことです。

情報を収集するときも、管理会社の方は最後まで協力してくださいました。
また、訪問も私が行けない時には同じ店の先輩方が進んで協力してくださいました。

仕事は一人でしているのではない、
周りの協力があってはじめて成立するものだと感じました。

そして、その協力を得るためには、誠意をもってお願いすることが何よりも大切だということにも気づかされました。

そして最後はやっぱり「誠意」が大切だということに気づき、はっとしました。

この出来事から私が得た学びは次の3点です。

・情報収集を欠かさない。
・周囲との連携を欠かさない。
・相手に誠意を伝える。

仕事において、失敗はつきものです。
これからも失敗を恐れず、仕事に取り組んでいきたいですね。