「銀行員」の枠を越えて掴んだ優秀賞。事業者への「支援」で見つけた新しい可能性(林大祐)

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「銀行員」の枠を越えて掴んだ優秀賞。事業者への「支援」で見つけた新しい可能性(林大祐)

事業者支援

南都銀行の林大祐です。この度、生駒市の創業スクール(ILBH)の成果発表会にて支援したビジネスプランが優秀賞に選ばれました。

これまで支援者として様々な事業に関わってきましたが、ペアとして支援者になり賞をいただくのは初めての経験で嬉しかったです。

本事業は、自分自身、深く共感できる事業だったため、「共創」する楽しさを味わいながら取り組むことができました。「支援者」として事業者の想いに伴走した日々は、私にとってかけがえのない財産となりました。

今回は、私がなぜこの役割に挑み、どのような変化を得たのか、その舞台裏をお伝えしたいと思います。

1. 副業解禁に関する会社の考え方-「おもしろい人材」の創出

私が勤務する南都銀行では、2021年4月に副業が解禁されました。その目的は、単なる収入補填ではなく「業務外での多様な経験」を通じ、 地域やお客様から頼りにされる「おもしろい人材」を創出することにあります。

「銀行の常識にとらわれず、知見を広げて地域に還元してほしい」。そんな行員の挑戦を後押しする土壌が、私の一歩を支えてくれました。

2. 副業にチャレンジしようと思ったきっかけ-近成卓哉氏との出会い

副業を始める以前の私は、組織内だけで通用する思考や行動様式に危機感を感じていました。

「思考の枠を壊して多様な視座を持ちたい」。そう決意して会社の外へ飛び出し、5年間で約1,500人もの方々と対話を重ねてきました。

そんな時に、50代最初の挑戦として参加した創業スクールで出会ったのが、今回のパートナーである近成卓哉氏です。

「歴史ある静養院を後世に残したい」という彼の熱意に触れ、私は「銀行員の視点でこの想いを支えたい」と強く感じました。

自ら事業を起こすだけでなく、熱い想いを持つ事業者を支え、伴走しながら共創することもまた、私が挑戦すべき副業の新たな形だと考えました。

3. 副業へのチャレンジによって得られた成果

今回の受賞は、近成氏の「情熱」と、私の「多角的な視点」が化学反応を起こした結果です。

対象となったのは、生駒市の宝山寺門前町にある100年の歴史を持つ断食療養所「静養院」を、現代の経営者向け「回復と内省の場」として再生させるプロジェクトです。

私は「支援者」という客観的な立場から、近成氏の想いを持続可能な事業にするため、創業スクールでの学びや自身の経験を活かし、次の5つの視点で徹底的にプランを磨き上げました。

経営者の視点 決断を迫られるリーダーにとって、真に価値ある「休息」とは何か。
顧客の視点 医学的・科学的な根拠に基づいたサービスか。
地域の視点 生駒山・宝山寺という歴史的資産をどう活用するか。
行政の視点 関係人口の創出や地域ブランド向上に貢献できるか。
歴史・文化の視点 100年続く「静寂」、「健康長寿」の文脈を未来へ継承できるか。

事業者の視点だけになりがちなビジネスプランを、時間軸や文脈も含めて多角的に俯瞰し、対話を重ねることで説得力のある事業案へとブラッシュアップできました。

最後の最後まで手を抜かず妥協しなかったからこそ、もう一段上のレベルまで引き上げることができたと実感しています。

林大祐
(写真は成果発表会の様子です)

4. 今後の展望ー経営者向け研修・リトリートプログラムの提供

今回の受賞はスタートに過ぎません。今後は、プロトタイピングとテストマーケティングを繰り返して、私自身もサービス提供者として、本格的に新規事業に取り組みます。

目指すは「より付加価値の高い経営者向け研修・リトリートプログラム」の提供です。

重責を担う経営者が、静寂の中で脳を休ませ、内省し、新たなビジョンを構築する。そんな場の創出は、個人のパフォーマンス向上だけでなく、企業の成長や地域経済の活性化にも繋がると確信しています。

5. これから副業に挑戦する方へ

副業は、単にお金を稼ぐ手段ではなく、自身の「思考の枠」を広げ、本業では出会えなかった「新しい自分」に出会える選択肢です。 自分が主役になるだけでなく、誰かの夢を「支援する」という関わり方もあります。

まずは小さな一歩から、外の世界に触れてみてください。そこには必ず、あなたの強みを活かせる「場」が待っているはずです。

林大祐 成果発表会
(文責:林大祐)

Ikoma Local Business Hub(ILBH)とは
Ikoma Local Business Hub(ILBH)は生駒市を舞台に「共に育み、ともに想像する共創型経営実践スクール」をコンセプトとした学びと実践のプログラム。「やりたいことはあるけれど、どう進めていいかわからない」「地域に根差した形で、自分の仕事を育てたい」そんな想いを持つ人たちが経験豊富な講師や参加者との対話を通して事業の原型を形にしていくことを目的に開催されています。

主催:生駒市 地域活力創生部 商工観光課
令和7年度「IKOMA LOCAL BUSINESS HUB」
https://www.city.ikoma.lg.jp/0000038403.html


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