失敗を恐れず原因分析と対策を十分に行う

仕事に役立つヒントが見つかる!会社員の体験談

失敗を恐れず原因分析と対策を十分に行う

基板

情報通信業の評価部門での仕事内容

情報通信業の評価部門で働く32歳の男性です。職場は、社員同士はフレンドリーな雰囲気ですが、上司は厳しく、残業時間は多めです。会社では、安全や品質を日々追求して仕事を行っています。

仕事内容としては、ECU(Electronic Control Unit)の評価を担当しています。私がECUの評価を行う際に、テスト用に基板を改修した時の話です。

評価には専用のシミュレータを使用します。

正常時の試験を行う際は、電源コードは配線コードが用意されているので、基板の改修は必要ありません。異常時の試験を行う時には、マイコンのピンや抵抗などに外部から電圧をかけ、無理やり異常状態を作り出していました。

外部から電圧をかけるために、直接マイコンのピンや抵抗にプローブを近づけると、他のピンに触れた場合にECUを破壊することになりかねません。そこで、予めピンや抵抗に導線を半田付けして、出した導線に電圧をかけるようにしていました。

今回の失敗談はこのようなECUの基板改修作業を行った時の話です。

ECUの基板改修作業でECUを壊してしまった!

マイコンのピンはとても細く、また、隣のピンが近いため、半田付けする際に違うピンに付けてしまうことがあります。また、半田の量が多すぎると、ピンとピンが半田で結合(半田ブリッジ)してしまうことがあります。

他には、半田鏝で温め過ぎることで、ピンが浮いてしまったり、ランドが剥がれてしまうこともあります。

私は不器用なので、細かい箇所の改修に自信がなく、いつ失敗するか不安でした。ですが、他の社員も作業が逼迫しており、このような軽作業を頼みづらい状況でしたので、自分でチャレンジするしかありませんでした。

失敗しないように慎重に作業を進めていったのですが、半田が思うように馴染んでくれず、うまく付いてくれません。そうなるともう焦ってしまい、半田鏝の温度を上げて無理やり付けようとして、ランドを剥がしてしまいました。

ECUは壊れてしまい、みんなに迷惑をかけることになりました。

どうすれば良かったかを考えた

ではどうすれば良かったかを考えてみます。

自分が成長しなければ、他の社員にいつまでも負担がかかってしまうし、会社にとってもプラスにならないので、チャレンジすることに間違いはなかったと思います。

しかし、失敗する不安があったならば、事前に上司に相談して対応策を練ったり、経験者の方に相談して、コツを教えていただいたりと相手の負担を最小限に抑えて、リスク回避をすることができたのではないかと思います。

失敗した後にフォローしてもらっても、相手に負担をかけてしまうことになると考えると、事前に相手の都合の良い時間にアドバイスをもらう方が結果的に早く作業が進むことになります。

どのように作業を行うか、作業の順序や方法、問題発生時の対処法など、事前の段取りがとても重要です。それでも人間のすることなので、ミスは発生します。

その時は失敗しただけで終わらせずに、なぜ失敗したのか真の原因が見つかるまで掘り下げていきます。そして真の原因に対して、対策を講じます。

失敗の原因を考えて対策を講じた

私の場合、チェックリストの作成と、チェックツールの作成を行いました。

さらにこれを自分一人の中で収めずに、同じ作業をしている社員に横通しすることで、自分の失敗したことが会社全体の経験になり、作業速度を高め、製品の品質を高めることにつながります。

対策を講じる場合も、自分だけの対策ではなく、同じような状況になった人が、類似の問題を再発させないような方法を考えます。

なので失敗は恐れる必要はありません。原因分析と対策を十分に行い、会社のために役立っていると胸を張り、堂々と失敗したことをアピールすれば良いと思います。

失敗を恐れずチャレンジしましょう。