30代システム会社営業職-独学で中小企業診断士にストレート合格した方法

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30代システム会社営業職-独学で中小企業診断士にストレート合格した方法

独学で中小企業診断士にストレート合格

1.中小企業診断士の資格取得を考えた理由

私は、システム系の会社で現在3年ほど営業を行っております。入社したのが28歳の頃でした。現在は31歳です。

相手とするお客様は、その多くが税理士の方や中小企業の経営者です。

そうしたことから、営業を行いながら、もっと経営という視点も含めた多角的な提案を行いたいと思っていました。

入社から1年半ほど経った2018年の10月のことです。たまたまインターネットで、中小企業診断士という資格があることを知りました。

そして、調べてみると、経営に関する総合的な知識を習得できることがわかりました。具体的には、経営論、人事論、財務、法務、生産管理などです。

さらにこの資格は、社内でのポジションを確立していく上でも役に立つと思い、資格勉強を始めました。

少し話は逸れますが、その時の社内は人事制度や評価制度が曖昧でした。また、社員のスキルを伸ばすメソッドも確立されていませんでした。

そのため、社歴が長い社員の経験則に基づいたマネジメント、営業方法などが行われており、そのため非効率な部分が多々ありました。そういった状況も変えたいと思っておりました。

中小企業診断士の勉強は全て独学で行いました

仕事も忙しく、予備校に通う費用も結構かかるとわかったためです。

2.一次試験の勉強方法とストレート合格

2018年10月にTAC出版のテキストと一次試験用の問題集を購入しました。まずは1か月で1科目制覇する目標で取り組みました。

この時に大事にしていたことが、2点あります。

1つは、問題集で必ずアウトプットをすることです。
2つ目は、復習をすることです。

具体的には、テキストでインプットした後は、必ずその日のうちに問題集で知識のアウトプットを行いました。問題を解くときは「なぜその選択肢が正解で、なぜ他の選択肢が不正解なのか」を意識しながら取り組みました。

そうすることで、インプットした知識の使い方が自分なりに身についているかを確認することができました。そして、必ず翌日中に問題集の復習を行い、知識の定着を図りました。

科目は7科目です。7科目の勉強は、企業経営概論、財務、運営管理、経済学、システム、法務、中小企業政策の順番で行い、2019年4月に一通り終わる予定でした。

実際には予定から遅れ、6月半ばでようやく、中小企業政策以外の6科目を終えた状況でした。

一次試験が8月3日と4日の2日間でした。そこで、6月半ばからの約1か月半は全ての時間を過去問に費やすことにしました。

過去問に取り組むことで、これまでの復習を行い、試験問題の傾向に慣れ、強化すべき部分を見つけることができました。

私なりに感じた傾向としては、下記の通りです。

1.企業経営概論は解釈に難しい問題が多いうえに、知識の幅が広く、点数が安定しにくい。
2.財務、経済学は基本的な問題が多い。
3.経営法務、中小企業政策は、知識量が点数につながる。

1番の企業経営概論については、頻度高く問題を解き、知識の幅を確実に増やしていくよう心がけました。

2番の財務、経済学は苦手分野でしたが、基本的な内容を理解すれば安定した点数を取ることができると思い、専用の問題集を購入し、強化するようにしました。

3番の法務、中小企業政策は、直前期に出題されやすい分野に絞って詰め込みを行いました。

そういった勉強の成果もあってか、財務、経済学でしっかり60点以上の点数を取り、その他科目でも安定した点数を収めることができました。

こうして、一発で一次試験を突破することができました。

試験勉強

3.二次試験の勉強方法とストレート合格

二次試験は、事例問題です。以下の4事例を解くという試験です。

・事例1:組織・人事の事例
・事例2:マーケティング・流通の事例
・事例3:生産・技術の事例
・事例4:財務・会計の事例

二次試験対策は、一次試験が終わってから始めました。知識を強化するというよりは、与件文をスピーディに理解し、点数につながる解答を書き上げる練習を行いました。

ここでは、TAC出版の二次試験過去問集、同友館の「2次試験合格者の頭の中にあった全知識」、「ふぞろいな合格答案」を使いました。

9月いっぱいまでは、時間は気にせず、自分なりに解答を作りきる。模範解答と「ふぞろい」の合格者答案を使って、自分の解答と見比べていました。

意識してチェックするようにした点は以下の3点です。

① 着眼点はよかったか。
② 文章の構成は整っているか。
③ キーワードとなる言葉は入っているか。

解答を作る際に自分が思いつかなかった視点や知識については、「2次試験合格者の頭の中にあった全知識」のテキストを使って復習するようにしていました。

また、事例4は確実に60点以上取ることができるよう、徹底的に対策を行いました。

二次試験は正答が公表されない試験なので、勉強の仕方が難しいと思います。

私は以下のポイントに沿って解答を作ることで、二次試験も一回で合格することができました。

① 与件文に沿った解答をすること
(与件文内の言葉を引用し、「与件文を理解していますよ」と採点者に伝わるような文言を入れ込む)

② 文章の構成がまとまっていること
(●●だからこうなった。◇◇に取り組むことでこうなる。というように、「理由+結果」、「対策+未来」を意識する)

③ できる限りキーワードとなりそうな言葉を入れ込むこと

トータルの勉強時間は600~700時間ほどかと思います。平日は、一日あたり朝の30分と夜の1時間ほど、休日は一日あたり6時間ほどの勉強時間でした。

家事や育児も行っていたので、なかなかうまく時間が取れない時もありましたが、できる限りスキマ時間を活用して着実に勉強していました。

4.中小企業診断士の資格を取得して、社内でも一目置かれるように

資格取得後は、お祝い金をもらうことができ、社内でも一目置かれるようになりました。

実務補修が完了してからは、名刺にも「中小企業診断士」と記載されるようになり、誇らしく感じています。

お客様とのやりとりでも、財務諸表をもとにした話や、人事の悩みに関する話など、ビジネスの話の幅がとても広がりました

システムだけではない、その背景にあるお客様の考え方や悩みに寄り添うことができ、より深い部分に入り込んだ営業を行うことができています

資格取得したことが自信にもつながり、お客様と対峙する際も対等な気持ちで接することができるようになりました。また、この資格をさらに活かすために、事業承継に関わる部署への異動も希望しています。

中小企業診断士の資格をとったことで、社内でのポジション確立にもつながりましたし、社外でも頼りにされることが多くなったため、とてもプラスになったと思います。

いずれは独立して、中小企業支援や地域活性のために尽力していきたいと思います。

私の考えとしては、中小企業診断士の勉強をすることは、絶対にプラスになると感じています。

独立をするかしないかに関わらず、経営概論を学ぶこと、財務や運営に詳しくなることは、全てのビジネスパーソンにとって多角的な視点で業務に取り組むことにつながるからです。

現在の自らの業務にとどまらず、将来役職についた時の業務への取り組み方にもつながると考えています。

※ なお、私が「財務会計」の学習に使用したテキストについて、以下の記事でご紹介しています。合わせてご参照ください。
「『中小企業診断士 最速合格のためのスピードテキスト 2財務会計編』(TAC出版)」

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