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消費者心理を考えた価格設定法

消費者心理を考えた価格設定法

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  2014年6月22日

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マクドナルドでコカコーラやスプライトを頼むとしたら、Lサイズ、Mサイズ、Sサイズのうち、どのサイズを頼みますか。

売場に、いろいろなグレードの商品が並んでいるとき、人は無意識のうちに、上と下を避け、中間のグレードを選びがちです。松、竹、梅の3段階のグレードがある時に、竹を選びやすいという意味で、松竹梅効果ともいうようです。

松竹梅効果に関して、「価格戦略入門」(吉川尚宏著)という本に、マクドナルド社の価格設定の事例が紹介されています。

“マクドナルドのコールドドリンクにも、3種類の価格帯が用意されている。これは品質ではなく、サイズで区分されたものであり、S=100円、M=190円、L=220円となっているが、もしコンテクスト効果がここでも発揮されたとすると、多くの人はMサイズを選ぶことになる。”

(同書では、「コンテクスト効果」という言葉で説明しています)

そして、ドリンクのサイズは、Sが210g、Mが325g、Lが420gと、1:1.55:2という比率であるのに、価格は1:1.9:2.2となっていることをあげ、

「マクドナルド社は、コンテクスト効果が発生することも見込み、Mに需要が殺到することをにらんで、Mの値段をやや高めに設定しているとも考えられる。」と説明しています。

この本の発行は2009年。5年前なので、現在はどうなのか興味が湧き、確認してみました。まずは、サイズ別の重量をマクドナルドのサイトで確認。本に記載されている重量から変更にはなっていないようです。

【マクドナルドの栄養成分一覧表】
http://www.mcdonalds.co.jp/quality/allergy_Nutrition/nutrient2.php?id=3

価格は、店頭のメニュー表で確認。以前は確か、S=100円、M=200円、L=240円だったのが、消費税アップに伴い、S=100円、M=216円、L=247円に変更されています。(価格は地域で異なる場合があるようです)

サイズ別の重量と価格をまとめたものが下表です。

【マクドナルドのドリンクの価格設定】

サイズ 重量(g) サイズ比 価格(円) 価格比 同じ量あたりの価格比
L 420 2.00 247 2.47 1.2
M 325 1.55 216 2.16 1.4
S 210 1.00 100 1.00 1.0

通常は、小分けの商品よりも、大容量の商品の方がお得なイメージですが、Sサイズの価格1に対して、Lサイズの同じ量あたりの価格は約1.2倍。

Lサイズのコカコーラを飲みたくなったら、Sサイズを二つ頼む方が安上がりということになりますね。

そして、Mサイズの同じ量当たりの価格は、Sサイズのなんと約1.4倍。Mサイズが一番割高です。

一番、売りたい、利益率を高く設定した商品の上下に、商品ラインを設定して、松竹梅効果を狙う価格戦略。価格戦略は本当に奥深いです。

なお、消費税増税に対応した価格改定の方は、

  • Lサイズは、5%から8%への税率変更分のちょうど3%アップ。
  • Sサイズは価格据え置き。
  • Mサイズは8%アップ。

やはり、Mサイズの価格の上げ幅がもっとも大きく設定されています。

ひょっとすると、一見すると、200円の8%で16円だから、216円。
という錯覚を狙った価格改定だったりして…。

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知的資産とキャッシュフローの両面から、企業のビジョン実現をサポートする中小企業診断士・認定キャッシュフローコーチ® https://www.officeair.net



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